ページ内検索
検索バーを使用して、閲覧中のページで特定の語句を検索できます。
キーボード ショートカットの Ctrl+F キー(Windows、Linux、Chrome OS)または ⌘-F キー(Mac)を押して、
ページの検索バーを開き、バーに語句(キーワード)を入力し、検索します。
リンクを新しいタブで開く(複数のタブを開く)
Ctrl キー(Windows、Linux)または ⌘ キー(Mac)を押しながら、そのリンクをクリックします。
画像ファイル(jpegファイル)を見るとき、マウスホイールをうまく使って見やすくしてください。
Ctrl+上回転で Zoomin あるいは Ctrl+下回転で Zoomoutになります。
End keyを押すと最後尾に飛びます。そこで、ページを選択できます。
………………………………………………………
インターネットに、勝手に広告が出てきて困っているひとに、下記のソフトをお勧めします。
無料版をインストールして下さい。
Malwarebytes Anti-Malware
………………………………………………………
無料セキュリティソフト KINGSOFT Internet Security
………………………………………………………
Y Ishiguro のアップロード動画
………………………………………………………
Ctrl キー(Windows、Linux)または ⌘ キー(Mac)を押しながら、そのリンクをクリックします
………………………………………………………
Ctrl キー(Windows、Linux)または ⌘ キー(Mac)を押しながら、そのリンクをクリックします
………………………………………………………
リンク 環境問題を考える
………………………………………………………
20世紀地球温暖化の実像 ~再考・地球温暖化論~
………………………………………………………
検索 グーグル
「一番よくないのは、放射線治療です」(安保教授)
抗がん剤治療であれば、治療をやめるとリンパ球が上昇しますが、
放射線治療を受けると、その後、リンパ球の減少が長く続いてしまいます。
つまり、がんと闘う力を最も削いでしまう治療法なのです。(P7)
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
安保徹先生 (PDF)
週刊がん もっといい日
安保 徹(あぼ とおる)教授
1947年、青森県生まれ。
89年に胸腺外分化T細胞の存在を発見し、96年に白血球の自律神経支配のメカニズムを解明。
その後も国際的な場で研究成果を発表し、免疫学の最前線で活躍を続ける。
著書に『免疫革命』(講談社インターナショナル)『医療が病いをつくる』(岩波書店)など多数。
がん患者向けの講演でも全国を飛び回っている。
第1回
がん患者さんのための『免疫とがん』講座
第1回 『偏った生き方が、がんを引き起こす』
「免疫の主役である白血球は自律神経に支配されており、働きすぎ、悩みすぎなど、
無理な生き方で自律神経のバランスがくずれ免疫が低下して、がんが発症するのです」
もう二度とがんにはなりたくない…がん治療中の方も、がんの治療をひとまず終えた方もそう考えるのではないでしょうか。
再びがんにならないためには、がんになった原因をきちんと理解して、
その原因を取り除くこと、治る理由を理解して、それを実践することが不可欠です。
ではなぜ、がんになるのか、再発を防いでがんを治すには、どうすればよいのでしょうか。
そこで『週刊がん もっといい日』では、がん患者さんのための『免疫とがん』講座を開講いたします。
その第一弾は、3回にわたり『免疫革命』などの著書で知られる新潟大学大学院医歯学総合研究科の
安保徹教授に、お聞きします。
ストレスによる交感神経緊張状態ががんの発端に・・・
がんを経験した人なら誰しも、「なぜ自分はがんになってしまったのだろう」と考えたことがあるでしょう。
私も、「まだ40代前半だし、それほど不摂生をしていたわけでもないのになぜ…」と首をかしげたものです。
けれども安保徹教授は、がんの原因は自分自身のなかにあると言います。
「がんをはじめ多くの病気は、免疫が低下することによって起こります。
そして免疫力を低下させる元凶は、偏った生き方なのです。
ところが、医療関係者も一般の人も、なぜがんができるのかをきちんと理解していません。
だからがんを治すには、“悪いものを取る”“小さくする”という考え方にしか辿り着けないのです」(安保教授)
“偏った生き方”が、発がんにつながるメカニズムは、
福田稔医師(日本自律神経免疫治療研究会理事長)との研究で発見した
「白血球の自律神経支配の法則」(福田―安保理論)で、実に明快に説明されます。
この理論は、免疫の主役である白血球は自律神経に支配されており、働きすぎ、悩みすぎなど、
無理な生き方によって自律神経のバランスがくずれ、免疫が低下して、がんや慢性疾患を発症するという考え方です。
「白血球の95%は、細菌処理を得意とする顆粒球と、ウイルスやがんなどの異物処理を行うリンパ球で占められています。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、あらゆる生命活動をコントロールしていますが、
交感神経が優位になると顆粒球が増え、副交感神経が優位になるとリンパ球が増えるのです。
通常、昼間仕事などでストレスを感じ、交感神経が優位になっても、夜睡眠をしっかりとることで、
副交感神経が優位になります。
つまり自律神経のスイッチが、スムーズに切り替えられているというわけです。
ところが毎日夜遅くまで働いたり、ストレスが続いたりして交感神経優位の状態が長く続くと、
白血球のなかの顆粒球が増え、リンパ球が減ってしまいます。
すると、増えすぎた顆粒球は活性酸素を放出し、それが遺伝子にもダメージを与えてがんをつくり出してしまうのです。
一方で、がん細胞をやっつけてくれるはずのリンパ球は不足状態にあるので、
がん細胞の増殖が抑えられなくなり、がんを発症してしまうというわけです」と安保教授は語ります。
体温が低いと免疫力は低下する
がん発症を考えるとき、もう一つ大事なキーワードがあります。
それは、「低体温」です。
リンパ球は、体温が高い状態で活発に働きます。
かぜで熱が上がるのは、体温を高めてウイルスをやっつけるリンパ球を増やすため。
基礎体温が高い人は、免疫力が高いのですが、低い人は、免疫力が低下して病気になりやすいのです。
なぜでしょうか。安保先生は、こう指摘します。
「自律神経と体温にも、密接な関係があります(グラフ)。
交感神経が優位になりすぎると、血管が収縮して血流が悪くなり、体温も低下してしまうのです。
体のなかで、がんができやすいのは、冷えたり血流が悪い場所です。
たとえば女性に乳がんが多いのは、乳房が突き出ているので血液が届きにくいから。
また、ストレスで胃が痛む人は、胃の血流障害を起こしやすく、胃がんを発症しやすいのです。
反対に、楽をしすぎている状態、つまり副交感神経が優位過剰でリンパ球が多すぎる人でも
体温が低下してがんを発症することがあります。
血管が開きすぎて血流障害を招くうえ、運動不足で代謝熱が低下し体温が低くなるからです。
このタイプは肥満の人に多く見られます」
「早期発見・早期治療ががんをつくる」
がんが早期で見つかる。これは一見、ラッキーであるようなイメージがありませんか?
私も、「早めにがんを見つけて治療できてよかった」と思っていました。
ところが安保先生は、「早期発見が、がんをつくるのだ」と指摘します。
「私たちは、無理して疲れると休むでしょ。
発がんしていたとしても、休養することによって免疫が上がり、がんは消えるものなのです。
でも、そのタイミングで検診したりすると、早期がんが見つかって、がん患者にされてしまう。
それに、がん検診の場合、結果が出るまで、誰でも不安になります。
それが大きなストレスになって、がんをつくり出してしまう」というわけです。
さらに安保先生は、「実際に、がん検診を受けたグループのほうが、発がん率が高いというデータも多いのです。
でも、そういうデータは、あまり日の目を見ない。
がん検診をする人が増えて、早期発見で見つかっても、がん患者は減らず、かえって増えるばかりだという事実が、
がん検診には意味がないということを物語っていると思います」と話しています。
あなたのがんの原因はなんですか?
さて、がんを経験された方は、発症前の自分を振り返ってみてください。
なにか思い当たることが、あるはずです。
自分の生き方が偏っているなんて思いもしなかった私も、
発症前に、冷えが原因と思われる月経困難症や不妊症というトラブルを抱えており、体温は35.7℃前後という状態でした。
夜中まで仕事をしていたことも多かったし、ストレス解消方法はもっぱらお酒…。
なんと体によくない生活だったことか。
安保先生は、「日本人は、まじめで頑張り屋さんが多いから、自分では普通に生きているつもりでも、
知らないうちに無理してしまっているんですよ。
とくに男性と同じように働いている女性は、頑張り過ぎてしまいがちですね」と言います。
皆さんも、がんになった原因が思い当たったでしょうか? がんになった原因を、きちんと知ること。
それが、がんを治す第一歩なのかもしれません。
次回は、がんを治すための心の持ち方、三大療法はどこまで受けるべきかについて、お聞きします。
第2回
がん患者さんのための『免疫とがん』講座
第2回 『免疫力を上げればがんは退縮する』
がんを治すためにはリンパ球を減らし体にダメージを与え免疫を抑制する治療は受けない、
そして生活パターンを見直すこと・・・
■取材協力:新潟大学大学院医歯学総合研究科 安保徹教授
がん患者さんのための「免疫とがん」
第1回では、偏った生き方が交感神経の緊張をもたらし、がんを引き起こすことをお伝えしました。
がんは手術で病巣を取り去ったからといって安心できる病気ではありません。
がんになった原因を知り、生き方を根本的に変えることが必要なのです。
今回は、がんを治すために不可欠な免疫力アップの方法と、三大療法をどこまで受けるべきかについて、
新潟大学大学院医歯学総合研究科の安保徹教授にお聞きします。
■がんにならないのはリンパ球が働いて、がん細胞を攻撃するからです
がんは、一度できたらどんどん大きくなる…そう思い込んでいませんか?
「健康な人の体にも、毎日、がん細胞は生まれています。
それでも、がんにならないのは、リンパ球が働いて、がん細胞を攻撃するからです。
がんになった人でも、免疫力が上がってリンパ球が増えれば、がんは自然退縮するものなんです」(安保先生)
リンパ球の数が1800~2000個/mm3あれば、がんは自然退縮するそうです。
(自分のリンパ球の数は血液検査でわかります。白血球の数に、リンパ球の%を掛けて算出してみてください)
ところが、リンパ球を確実に減らしてしまうものがあります。
それが三大療法です。
「三大療法は、どれもリンパ球を減らす治療法です。
とくに大手術を受けたり、放射線治療や抗がん剤治療を徹底的に受けると、
リンパ球は急激に減ってしまい、元に戻るのに時間がかかるため、再発のリスクが高まってしまうのです」(安保先生)
ただし三大治療が、すべて間違っているというわけではありません。
三大療法のなかでは、早期がんを手術するのが、最も負担が少ないでしょう。
抗がん剤も、急性リンパ性白血病のように、抗がん剤によく反応するがんなら、体力の許す範囲で使うのはかまいません。
「一番よくないのは、放射線治療です」(安保教授)
抗がん剤治療であれば、治療をやめるとリンパ球が上昇しますが、放射線治療を受けると、
その後、リンパ球の減少が長く続いてしまいます。
つまり、がんと闘う力を最も削いでしまう治療法なのです。
放射線治療を受けていいのは、通過障害がある消化管のがんや、脳腫瘍で圧迫による麻痺があるなどの場合だけで、
それも最小限にすべきであると、安保教授は言います。
今、治療中の方は、ドキッとされたかもしれませんが、大丈夫・・・。
「三大治療を短期間受けると、むしろそれを跳ね返そうとする力が湧いてくるものなんです。
けれども、徹底的に治療を受けてしまうと、余力のない人は、過酷な治療に負けてしまう。
体に悪いことをして病気が治るなんておかしいと気がついて、早めに引き返してほしいものです」(安保先生)
とはいえ、治療をやめたいなどと言い出したら、主治医との関係が悪くなってしまうのではないか、と悩む人も多いでしょう。
医師は、自分の治療方針に従わない患者には、時として冷たいものです。
「治療をやめたら、がんが大きくなるかもしれない」とか「もう知りませんよ」などと、平気で言い放つ医師も少なくありません。
そういう心ない言葉は、私たちがん患者にとって、非常につらいものであり、
大きなストレスになって免疫力も低下してしまうのです。
「そんなときは、主治医との関係を悪くしないため、体力が弱ってしまったから、治療を中断したい。
体力がついたら、またぜひお願いします。
先生が頼りですと、けんか別れしないように伝えることも必要でしょう。
ストレスを避け、副交感神経を刺激すればがんは治る
さて昨年11月に放射線治療を終えた私は、主治医に「これで元の生活に戻ってもいいですか?」と聞きました。
すると「そうですね。戻っていいですよ」という言葉が返ってきました。
同じようなことを言われた方は、多いと思います。
でも、がんを治すには、元の生活に戻ってはいけないのです。
「がんになってしまった人は、がんを発症するような生き方をしていたということ。
だから、がんを治すには、生き方を根本的に変えなくてはいけません」
安保先生は、次のような『がんを治す4か条』を提唱しています。
「明るく前向きな気持ちで、この4か条を実践すれば必ず体調はよくなり、がんと闘う力が高まります」(安保先生)
がんを治す4カ条
1. 生活パターンを見直す
2. がんの恐怖から逃れる
3. 免疫を抑制するような治療を受けない、受けている場合は止める
4. 副交感神経を刺激して免疫力を高める
1.生活パターンを見直す
がん発症の最大の原因であるストレスを、少なくするような生活パターンに変えることが大切です。
最もよくないのは、働きすぎること。夜遅くまで働いていると、交感神経緊張状態が続き、免疫力は落ちるばかりです。
「仕事も家事も7割でいい」とすれば、ストレスは、たまりません。
2.がんの恐怖から逃れる
「恐怖は、最大のストレスとなります。
恐怖から逃れられないと、交感神経の緊張状態が続き、免疫力を上げることができません」(安保先生)
がんは決して怖い病気ではなく、自分で治せる病気です。
免疫力が上がれば、がんは自然に退縮していくものだと理解することが、治癒につながります。
3.免疫を抑制するような治療を受けない、受けている場合はやめる
前述したように、三大療法は、がん細胞を攻撃してくれるはずのリンパ球を減らして、免疫を抑制してしまう治療法です。
体に負担がかかるような治療を受けている人は、今すぐ中断してみてはいかがでしょうか。
4.副交感神経を刺激して免疫力を高める
副交感神経を優位にすると、がん細胞を攻撃するリンパ球が増えます。
副交感神経を刺激する方法としては、玄米菜食、適度な運動、体を温める、笑うなどの方法があります。
次回は、副交感神経を優位にして免疫力を高めるための具体的な方法について、お聞きします。
<安保先生のお話を聞いて>
三大治療をすべて受けてしまった私にとって、今回のお話は少なからずショックでした。
とくに放射線治療を計25回も受けているので、私の免疫力は、まだ低い状態かもしれません。
今後は、「がんを治す4か条」を守り、免疫力を高める生活を心がけたいと思います。
それから、ホルモン剤の服用もやめることにしました。
ホルモン依存性の乳がん患者の場合、手術や抗がん剤治療の後に、
2~5年、ホルモン剤投与を受けるのが標準治療となっています。
ホルモン剤投与により、再発リスクが低減するというデータがありますが、
その一方で、子宮内膜がんのリスクが高まることもわかっています。
他のがんのリスクを高めるような治療法は不自然だし、体が必要に応じて分泌している女性ホルモンを、
無理やり止めたり、働きを抑えてしまうことは、かえって体によくない…そう感じたのです。
とりあえず主治医には、服用していると言っておきます。
第3回
がん患者さんのための『免疫とがん』講座
第3回「再発を防ぐための生活術」
がん患者さんのための「免疫とがん」
第2回では、三大療法をどこまで受けるべきか、
がんを治すために不可欠な免疫力アップの方法(がんを治す4か条)についてお伝えしました。
今回は、再びがんにならないための生活術、つまり副交感神経を優位にして免疫力を高めるための具体的な方法について、
新潟大学大学院医歯学総合研究科の安保徹教授にお聞きします。
■取材・文:
メディカルライター・内山 遥(うちやま はるか)乳がん闘病中
●体によい物を食べて腸管を刺激する●
私は、がんになる前、一人で食事をすることが多かったせいか、
食事の内容が偏っていることが多く、短時間で食事を済ませていました。
ひどいときには、アルコールとおつまみだけで、夕食を済ませてしまうこともありました。
「働きすぎたり悩みすぎたりしている人は、甘いお菓子やお酒がほしくなります。
砂糖やアルコールは、副交感神経を優位にする食物なのですが、
ストレス過多で交感神経が緊張しているときには、体が自分を守ろうとして副交感神経を優位にするものを食べて、
バランスを取ろうとするのです」(安保先生)
毎日、お酒が飲みたい、甘いものがほしいという人は、偏った味覚をストレスから来る危険サインと考え、
無理な生き方を見直す必要があると言えそうです。
免疫力を高めるには、副交感神経を積極的に刺激することが大切です。
とくに腸管は、副交感神経によって支配されているので、体によいものを食べて適度に消化管を刺激してやると、
リンパが増えて免疫力がアップするのです。
安保先生が、がんの患者さんに勧めるのは玄米菜食です。
玄米は、ほとんどの栄養素を含み、とくに食物繊維がたっぷり含まれているのが優れている点だと言います。
「体調が悪いと便が黒っぽくなるのですが、玄米に、おからや切干し大根、ごぼう、海藻、きのこなど、
食物繊維の豊富なおかずを日常的に食べていると、便の状態が明らかに変わり、黄金色になります。
黄金色の便がでているときは、腸のなかでビフィズス菌が増えて酸性になり、
腐敗菌が少なくなるので、腐敗臭もなくなるのです」(安保先生)
玄米菜食だと、たんぱく質が不足しないかと考えがちですが、野菜にも玄米にも、たんぱく質は含まれています。
たとえば玄米には6.8%、キノコ類は90%以上が水分にもかかわらず、2~4%ほどのたんぱく質が含まれています。
だから、意識してたんぱく質をたくさん摂らなくても大丈夫。
肉類を多く食べると、かえって腸内環境が悪化しやすく、便の状態も黒っぽくなるので、
たんぱく質を摂るなら豆類や大豆製品がおすすめです。
20年ほど前、旧厚生省から「健康のために1日30品目食べましょう」というスローガンが発表されました。
今でこそ健康指針から外れていますが、毎日いろいろなものをバランスよく食べなければいけないと、
思い込んでいる人も多いのではないでしょうか。
「そもそも多くの動物は、1種類のものを食べて生きてきました。
コアラはユーカリしか食べないし、パンダは笹しか食べません。なのに、筋肉隆々でしょ。
腸内環境がよくなって、よい腸内細菌がすみつくと、人間だっていろいろなものを食べなくても生きられるようになるのです。
実際に水や青汁だけで生きている人は、日本に20人もいるそうですよ。
腸内細菌を利用して生きているという感覚を持てば、
いろいろな物をバランスよく食べなくちゃいけないという呪縛から逃れられてラクだし、自然に少食になります。
ただし急に少食にすると、空腹を感じて、それがストレスになるので、少しずつ慣らしたほうがよいですね」(安保先生)
ちなみに安保先生の毎日の食事は、玄米と野菜がメイン。
たまに肉料理を食べる程度だということですが、
100歳を過ぎたら、水分だけで生きることに挑戦しようと考えておられるそうです。
食事と並んで大切なのは、入浴と運動です。入浴と運動によって体温が上昇し、免疫力が上がるからです。
入浴は、ぬるめのお湯にゆっくり浸かるのがコツ。
ただし体力が落ちている人は、負担が大きくなるので、入浴を控え、足湯や湯たんぽで体を温めるようにしましょう。
運動は、特別なスポーツをしなくても、ウォーキングや軽い体操などで十分。
ただし必ず毎日意識して、体を動かすようにしましょう。
激しく運動してしまうと、肉体的なストレスで交感神経が優位になってしまうので、疲れない程度にとどめておくことが大切です。
●再発したくないなら、検査を受け過ぎないこと●
がんの治療を、ひとまず終えた方の多くは、3~4か月に1回とか、6か月に1回のペースで、検査を受けていることでしょう。
検査を受け、結果を待っている間、「再発していないだろうか」という不安にかられることはありませんか?
「検査の結果、異常なしといわれるとほっとしますよね。
ほっとするということは、その間、ものすごい不安を感じているということなんです。
検査をひんぱんにすればするほど、怯える回数が増えて交感神経過緊張になるから、かえって再発しやすくなってしまうのです。
健康な人だって、年に何回も検査したらがんになりますよ。
ましてや治療後、体が弱っている人は、たびたび検査を受けてはいけないのです」(安保先生)
安保先生も、若い頃は丹念に、いろいろな検査を受けていたそうです。
けれども、偏った生き方ががんを発生させるとわかってからは、まったく検査を受けなくなったと言います。
「生き方を変え、体にいいことをして、検査を受けずに自分で治そうと決意した人は、再発しない傾向があります。
どうしても不安な人は、免疫療法を行っている医師を探して、ときどきリンパ球比率などを調べてもらうのもいいでしょう。
もし、比率が落ちているようなら、もっとしっかり玄米菜食や体操などをやろうなどと、
日頃の生活を見直すきっかけにすればいいのです」(安保先生)
それと大事なことは、笑うこと。
笑うと気分がリラックスして副交感神経が刺激されますし、
リンパ球の一種のナチュラルキラー細胞が増えて、がん細胞を攻撃する力がアップすることが明らかになっています。
安保先生は、「がんの再発を防ぎたい人は、1日2回、鏡を見て笑うようにしましょう。
鏡を見ることによって、笑っている自分を意識できますから」と勧めます。
また、「生き方を変えるいい機会になった」と病気に感謝している患者さんは、よくなる傾向が強いそうです。
「感謝」は、怒りや恐怖の対極であり、副交感神経優位の状態。
免疫力も、上がりやすくなるわけです。
どうしても感謝の気持ちをもてないという人は、深呼吸をしたり音楽を聴くなど、
意識してリラックス状態をつくるようにすると、副交感神経を刺激することができます。
「私は、がんの患者さんをたくさん見てきましたが、治った人はみな、
何か一つだけに頼るのではなく、運動して体を温め、玄米菜食をして、仕事のやり方も見直すなど、生活を変えています」(安保先生)
これまでの人生を見直し、生き方を変える。生活全般を見直し、体によいと感じたことは、何でも取り入れてみる。
遠回りのようですが、案外がんを治す近道なのかもしれません。
▼毎日の生活で心がけたいこと
○ 睡眠時間を十分とる(疲れたときは8~9時間)
○ 食事の基本は玄米菜食
○ 適度に体を動かして体を温める
○ 感謝して笑う
<安保先生のお話を聞いて>
放射線治療を終えて3か月。
この間、玄米、手づくりのニンジンジュースなど、体によさそうなことをはじめました。
ゆったりと入浴し、毎日少なくとも30分は体を動かすようにしています。
仕事も再開しましたが、無理をしない、夜は仕事をしない、この二つを守っています。
抗がん剤治療で抜け落ちてしまった髪もようやく伸びて、“自毛デビュー”も済ませました。
先日、久しぶりに病院に行って血液検査を受けました。
その結果、白血球数は3300と少なめでしたが、リンパ球率は32.3%とまずまずでした。
主治医からは、4月に超音波検査を受けるように言われたので、
もう少したってから受けたいと答えたのですが、有無を言わさず予約を取るように言い渡されてしまいました。
「わかりました」と軽やかに返事をしたものの、予約は取らずに帰宅。
多分、もう主治医にお会いすることはないでしょう。
けれども、医師に頼らない道を選んだ以上、これからは自分の健康は自分で守らなければなりません。
毎日、鏡で笑顔をチェックしながら、前向きに生きていこうと、思いを新たにしました。
■取材・文:内山 遥(うちやま はるか)
女性誌や医療関係の雑誌に執筆するメディカルライター。2006年2月、入浴中に左胸のしこりを見つける。
検査の結果、クラス5、ステージⅡの乳がんとの診断。
4月に乳房温存手術を受け、リンパ節に転移があったため、抗がん剤治療を6クール受ける。
さらに放射線治療を受けて、現在はホルモン剤を服用中。
安保流「がんを治す4か条」 (PDF)
安保流「がんを治す4か条」
最近、話題沸騰・ベストセラーになった「免疫革命」の著者、
安保徹教授(新潟大学大学院医歯学総合研究科教授)の監修された著書、
「安保徹の免疫学入門(宝島社出版)」から、
がんについてのお考えと、治す方法を抜粋させていただきました。
がんは、免疫力を強めることで治すことが出来る。
「現代医学は、誤った方角へ進んでいます。
・・・たとえば、たばこが肺がんの原因である、といわれています。
しかし今日、喫煙率は年々低下しているはずなのに、それとは正反対に、肺がんによる死亡率はどんどん高くなっている。
これを、どう説明できるのでしょうか。
・・・発がん物質ががんを発症させるということは、誰も証明していない。
たんに、イマジネーションでいっているだけなのですね。
がんと診断されたとき、『このがんの原因はたばこです』とか、『自動車の排気ガスですね』と指摘できる医者はいません。
がんは、免疫抑制の極限で起こる病気なのです。
がんにかかった人は、体の中の免疫が徹底的に抑えつけられるような強いストレスがあったはずです。
私たちの気づいたことは、がんの患者さんのほとんどが、体内のリンパ球の減少によって『免疫抑制』の状態になっているということでした。
こういう状態に陥ると、体全体を調整する自律神経の一つである交感神経が緊張状態になります。
これは働きすぎだとか心に悩みがあるなど、肉体的・精神的な強いストレスが原因になっているのではないかと考えました。
そこで、患者さんにたずねてみたところ、その考えは、見事に的中したのです。
・・・この肉体的・精神的なストレスこそ、がんの真の原因だったのです。
即刻、今受けている治療をやめてください。
そうして副交感神経を刺激する生き方をすれば、1~2年もしないうちにがんは治ります。
がんの原因は体質的なものだとか発がん物質の刺激によるものだと考えられてきましたが、
発がんの本当のメカニズムを捉えていないのですから、実はいまだに治療法は確立していないといっていい。
そのため、がんは悪いものだから、それを取り除こうとか叩いて小さくしようという道をたどっている。
それが、手術であり抗がん剤の投与や放射線照射という治療法なのです。
これらは『がんの三大療法』といわれているものですね。
多くの患者さんは、当然のことのように受け入れています。
ところが、がんの発生のメカニズムの解明が間違った道筋をたどっているのですから、それに基づく治療方法が常に正しいとは限らないのです。
さらにこれらの三大療法はいずれも、免疫システムを抑制する方向にあることに大きな問題があります。
すでに述べたように、がんの本当の原因は強い免疫抑制状態にあるのですから、方向が180度違っているのです。
たとえ一時的にがんが切除されたり、小さくなったりしても、いずれ再発する可能性もあり、
その時には、免疫力が弱まっていてがんと戦うことが出来なくなってしまいます。
がんと聞くと、とてつもなく凶悪な細胞を連想し、生じてしまったら周囲の正常な細胞を次々と破壊していくという、おそろしい悪の権化のようなものを連想する人が多いと思います。
しかし、実は、がん細胞の生命力は強いものではないのです。
発がんの研究を行う場合にはネズミが実験に使われます。
このとき、ネズミにがんを発生させようとすると、がん細胞を100万個も注射しなくてはなりません。
それでようやく発がんする。ところが、リンパ球を減らしたネズミ、つまり免疫力を弱くしたネズミの場合には、1000個のがん細胞で発がんします。
がん細胞は、それほどリンパ球に弱いというわけです。
健康な人の体内でも、毎日100万個ほどのガン細胞は生まれています。
しかし、発病に至らないのは、免疫力が働いてがん細胞を殺しているからなのです。
がんは、免疫力を強めることで治すことが出来ます。
同時に、免疫力を高めるということは、がんの予防にもつながるわけです。
安保流 がんを治す4か条
1 ストレスの多い生活のパタンを見直す
ムリせず、ラクせず。
「目標の7割を達成すればよし」とすれば精神的なストレスはたまらないし、肉体的にも負担がかかりません。
さまざまなストレス
①職場では仕事の量は多くスピードはアップ状態
②リストラや職場での人間関係③家庭でも夫婦間問題、子供の教育問題、住宅ローン問題、老親介護問題などが山積
2 がんの恐怖から逃れる
がんは決して怖いものではなく、がん細胞はむしろ「弱い細胞」です。
治そうという心こそが大切です。
がんは不治の病ではありません。恐怖など感じる必要はありません。
3 免疫を抑制するような治療を受けない。受けているような場合はやめる。
間違った方向に進んでいる三大療法では、がんは決して治りません。
ときには、悪化させすらします。
リンパ球が増えて交感神経の緊張状態が改善されると、がんは退縮していきます。
ですから、もし手術、抗がん剤、放射線照射などの、
免疫を抑制する治療を受けようとする場合あるいは受けている場合には、すぐにやめるべきです。
4 積極的に副交感神経を刺激する
玄米や食物繊維を多くとりましょう。
また小魚、小エビ、発酵食品などはほぼ完全な栄養素が含まれています。
副交感神経を刺激するとリンパ球が増えて免疫力がアップします。
①体にいい物を食べる
②軽い運動を続ける
③笑う
|